memento

audio&visual, headphone&earphone, bicycle, music, animation, book, wine...趣味領域の外部記憶装置です。 <since 10 aug 2006>

Chord Sarum Speakercable

コード・セイラムを使い始めて約1週間が経過。デジタルケーブルやインターコネクトケーブルだと24時間バーンインを行えるのですが、スピーカーケーブルだけは実際に音を出さないことにはバーンインになりません。なのでこの1週間でのバーンインタイムは概ね30時間程度に止まっています。


ケーブルによってはバーンインが完了するまで音がコロコロ変わったり、あるいはかなり酷い音が続くものもあります。コードのケーブルを使うのは初めてなのでそのあたりの予想が全くつかず、かなりドキドキしながら音出しを始めたわけですが、意外にも数時間ほどでかなり聴けるレベルの音になりました。その後、高音の透明感が増したり、低音が出るようになったりと変化はしているものの、かなり安定した状態になってきたのではないかと思います。



今後さらに音が変わる可能性もありますが、とりあえず現時点での感想を書き留めておくことにしましょう。(順不同)

  • 低音の音階が明快
  • 低音はKS-3033より出ている
  • 弾むような気持ちの良いベース
  • 楽器の音のニュアンスが豊か
  • 定位は正確
  • 音に変なクセがない
  • KS-3033にあったちょっと耳につく高音の響きはない
  • 硬い音ではないが、柔らかい音でもない
  • 音像が少し締まった
  • エッジが少し立ってきた
  • 一つ一つの音に力がある
  • ホール感がわかりやすい
  • 反響音がわかりやすい



キンバーセレクトKS-3033は、ヌケが良くてサウンドステージも割と広いのだけど、音像に若干の曖昧さがありちょっとフワッとしてしまう場合があります。銀を多用した上位モデル(銀、銀とのハイブリッド)とは異なり導体は銅なので比較的ナチュラルな音だと思いますが、キンバー独特の響きの美しさみたいなものはありました。そのあたりが耳について、過去2回ほど脱キンバーを図り、リアルケーブル、アナリシスプラスと浮気したのですが、結局またキンバーに戻しています。まあそうさせるだけの基本性能の高さはあるということなのですが、流石に今回は年貢の納め時かもしれません。


セイラムに変えて、例えばクール寄りになったとかウォーム寄りになったとかいうような音色の変化はほとんど感じませんでした。そういう意味では最初から全く違和感のない音だったと言えます。でもレンジの広さ(特に低音)、定位の正確さ、ニュアンス(情報量)の豊かさなどはKS-3033よりも1段上で、基本的な格の違いがありますね。



その上でセイラムならではの特徴を挙げるとするならば、それは「リアリティ感〜生々しさ」ということかもしれません。KS-3033に比べると、楽器の演奏のリアリティ、音色のリアリティ、サウンドステージ/ホール感のリアリティなど、リアリティ表現が少しずつ優れてるんですよね。それらが統合された結果、一つの特徴と呼べるところまで来ているのだと思います。
際だった個性によるキャラ立ちではなく、バランス良く多面的に優秀なケーブルであることがキャラというわけです。でも「優等生なんだけど面白味に欠ける」というありがちなパターンには陥っておらず、ちゃんと「リアリティ感〜生々しさ」という面白みを持っているところがいいですね。


今回の強化目的だった「音のエッジをもう少し立たせて、音像を明確にしたい」という点、「キンバー独特の高音の響きを排したい」という点のいずれも首尾良く実現できたし、強化結果としては“二重花丸”をあげてもいいくらいです。コードのケーブルを使ったのは初めてでしたが、大変気に入りました。


今、MA1(DAC)〜PL-LのインターコネクトケーブルとしてAET SINのデジタルケーブルを流用しているのですが、これを早く何とかしたいなと思っています。(音は悪くないけど、デジタル用を流用しているというところに引っかかりが。ちゃんとしたインターコネクトケーブルに変えたら、もっと音が良くなるのではないかと...)
先日まではwireworldのplutinum eclipseの中古を入手して「色彩感を上げてみようか」とか考えていたのですが、スピーカーケーブルの印象が良かったのでもう少し資金を貯めてセイラムのインターコネクトケーブルにする方がいいかな...。


どうしようかなぁ♪