第一印象は、
高音は曇った感じで、低音もあまり出ません。サウンドステージは少し広がったようですが、以前の音とは比較にならない感じ。
という散々なものだったけど、10時間くらい経った時点では高音の透明感、低音の量感と伸びも多少出てきました。
そして翌日。当初ネガティブに感じていたところもさらに解消されています。メカニカルな機構を内蔵しているので、やはり一定荷重をかけた状態のでの慣らしが必要なのでしょう。
まだ気になる点はあるものの、ウェルフロートボードの本質的特徴もみえてきました。それは音の出方というかスピーカーの鳴り方の違い。ストレスから解放されたように伸び伸びと鳴っています。空間から音がパーンと飛びだしてくる感じとでも言えばいいのかな。
そしてさらに翌日。昨日とあまり変化はないようです。メカニカル機構が落ち着いてきたということでしょうか。
一方、音が変化している状態の時はそちらに注意が向くので余り気になりませんでしたが、変化が落ち着いてくると音そのものが気になってきます。この時点で気になったのが次の2つです。
- 低音の量感がまだ少ないこと
- 高音は伸びてはいるのだけれど、金属音(ex. シンバル)の質感がうまく出ないこと
どちらもさらにエージングが進めば解消されるのかもしれませんが、特に2番目についてはとても気になります。以前にも同様の状態になったことはありますが、その時はアンプと電源ケーブルの相性が原因で、電源ケーブルを別のものに入れ替えることで解消されました。
しかしながら今回はスピーカーセッティングしか弄っていないので、原因はウェルフロートボードもしくはそれを含めたスピーカーのセッティングにあることは間違いありません。
原因と覚しきものは次の3つ。
- ウェルフロートボード自体
- ウェルフロートボードの下に敷いたMystic Whiteの悪影響
- 以前スタンドベースの下に使用していたサンシャインの薄型制振シートを外したこと
まず原因1についてはとりあえず保留とし、他の原因をつぶしてみた上で再評価します。この時点でウェルフロートボードを原因にしてしまったら馬鹿みたいですから。
次に原因2ですが、ウェルフロートボードの構造上これは考えにくいんですよね。ネットのレビューをみてもウェルフロートボードの下の素材の影響は受けにくいようですし。
原因3のサンシャインのシートを外したことによる影響に関しては考えられなくもありません。何故ならこのシートは金属製なので、もしかしたらスピーカーベースの下に敷くことでシートの素材の音が乗っていた可能性もありますから。
とは言え、スピーカーベースの下にボードを敷くためにはスピーカーをもう一度バラしてセッティングし直す必要があります。これしか手がないというのなら仕方ありませんが、現時点では正直やりたくありません。
そこで代替案を。もしスピーカーベースの下の素材が音に影響を与えているのだとしたら、後部2カ所のスパイク受け(黒檀インシュレーターベース)を金属のものに変更し、どの程度の影響があるのかを確かめてみるという手があります。これだったら大した手間ではありません。
ということでチャレンジ。山本音響工芸PB-10の代わりに、以前クアドラスパイアのスパイク受けとして使っていたコンバックRF-900を使います。ただし単体では高さが足りないので(mementoが後傾になってしまう)、クリプトンのブラックメタル(KA2505)を下に敷きました。
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結果はというと、残念ながら金属音の質感については戻らないままでしたが、想定外の副産物がありました。それは問題点1の低音についてで、量感が改善され、かつローエンドへの伸びが良くなったこと。弾むようなベースの音が気持ちよいです。なのでスパイク受けはこの組み合わせに変更することに。
期せずして2つの問題のうち1つは(ほぼ)解決されましたが、肝心の金属音の質感問題は未解決のまま。この実験結果から考えると、サンシャインの制振シートを敷いたからといって問題は解決しなさそうな感じです。
だからといって今さらウェルフロートボードを止めるというわけにはねぇ...。
こうなったら他のアクセサリーで金属の質感強化を図ろうかとか、ダメもとでACケーブルの組み合わせを弄ってみようかという考えが頭を過ぎりましたが、そもそも出ていた音なんだからスピーカーセッティングだけで対応できるはずです。やれることはとにかくやってみましょう。
〜つづく。