memento

audio&visual, headphone&earphone, bicycle, music, animation, book, wine...趣味領域の外部記憶装置です。 <since 10 aug 2006>

オヤイデ クリーニングスティックEC とか。

電源ケーブルのプラグ(コンセントに刺す方)は導体が露出しているのでクリーニングは容易です。しかしながらコネクタ(機器インレットにさす方)のクリーニングは中々面倒。
そんな不便さを解消してくれる製品が発売されたので使用してみました。


[asin:B00B9CMROA:detail]

  • コンセント、ケーブル、コネクターの電極を簡単クリーニング!
  • 材質:ガラスエポキシ板に、超微粒子研磨剤/ワックス含有フェルトを貼り付け
  • 形状:上底4mm/下底6mm/長さ50mmの台形。厚み1.5mm
  • 用途:壁コンセントや電源タップのコンセント口、電源ケーブルプラグ・オーディオケーブル・USB・メモリーカードの接点クリーニング。(乾式クリーニング)


・オヤイデ電気 オーディオみじんこブログでの紹介


一袋に6本入っていて、幅の狭い方をコネクタの掃除に、幅の広い方はコンセントの掃除に使うようです。
実際の商品を見てみると、ポリマールの銀磨きクロスを板に貼り付けたような構造になっていて、汚れたら部分をハサミで(横方向に)切って使えますが、そもそもの長さが5cmなので、何回も切って使えるというわけではありません。まあ実際にやってみた感じでは1(〜2)回が限度かなと。


また幅の広い方だとコネクタには入らないので、コンセントを掃除しない場合は幅の広い方が綺麗なまま残ってしまい少し勿体ない気がします。かといってスティックを(縦方向に)ハサミで切って幅を細くしてコネクタに使うことはできなさそうなので(クロスが剥がれやすくなってしまう)、別に態々台形にしなくても4mm幅の長方形でよかったのではないでしょうか。あるいは幅の異なるコネクタ用とコンセント用を別々に発売するとか。


さて、プラグの方は定期的にクリーニングしているもののコネクタおよび壁コンセントはほとんど掃除していないので、どの程度汚れがとれるのか興味津々で使ってみました。
ただし1つだけ懸念材料があります。それはクロスにワックス(酸化防止用)が含有されていること。クリーニングするのはいいけれど、接点に余計なものがつくのは嫌です。音への影響がなければそのままにしておきますが、そうで無い場合はエタノール等で拭き取らないといけません。だったら最初からエタノールで掃除すれば良いような気もしますが、研磨剤が入っている以上クリーニング効果は強いはずなので、とにかく試してみることにしました。


実際にクリーニングしてみて気がついたことをいくつか書き留めておきます。

  • NBS電源ケーブルのコネクタはスティックを入れてもスカスカな感じで、スティックを意識的に接点に押しつけてやらないとちゃんとクリーニングできません。逆にAETのケーブルのコネクタはキツキツで、中々奥まで差し込めません。ケーブルによってこんなに差があるとは思いませんでした。
  • ケーブルによって差はあるものの、総じてクロスは黒く汚れてきます。汚れた先の方をカットするとクロスがほつれやすくなり、またクロスの細かな粉が落ちやすくなるような気がして、どうも気になります。先にも書きましたが、スティックの幅を4mmにしておけば上下逆にして使うことができるので、カットして使うよりはそっちの方が良いのではないでしょうか?オヤイデさん、ご検討ください。


使い勝手についての細かな不満はあるものの、これで音が良くなるなら文句はありません。土曜日の11時頃から30分ほどクリーニング作業を行い、全ての機器の電源を一旦落としてしまったのでクリーニング完了後に約3時間ほど通電し、それから試聴してみました。


その結果はというと....「何か、音が変!」


高域の刺々しいところがなくなって、音が穏やかに、滑らかになったと言えなくもありませんが、悪く言えば高域の鮮度感が落ちて音が丸くなった感じです。
もしかして時間が経てば解決するかなと期待もしたのですが、一向に解決する気配はありません。う〜ん、まいったな。


クロスが汚れている以上、コネクタ内部の電極の汚れはある程度とれているはず。そのこと自体には問題はないでしょう。しかしながら先に指摘したように、クロスから落ちた細かな粉がプラグ内部に入って悪さをしているのではないか、あるいは酸化防止用ワックスが音に対して悪さをしているのではないかという疑念があります。
ということは、面倒だけどエタノールでクリーニングし直した方がよさそうですね。


で、翌日曜日。再び11時頃から作業を開始。通常のものより細い綿棒にエタノールをつけ、コネクタ内部をクリーニングしました。


それから機器を通電して、やっぱり3時間ほど間をおいてから再試聴。


「おーっ、音が戻った!」(^_^;


クリーニング前に比べると僅かながら音の滑らかさが増した感じがしますが、プラセボの範囲内かもしれませんね。
でもまあ、汚れが取れたことは事実だし、その後エタノールできれいにしたので、精神衛生的にはかなり気分が良い状態とは言えます。研磨剤を使っていることを考えると定期クリーニングは1年(もしくは2年)に1回くらいで良いと思いますが、中古の電源ケーブルを購入した時には活躍しそうな感じ。


両手を上げてのお薦めはしませんが、実際に汚れが落ちるのは間違いないと思うので、興味のある方は諸々の影響を考慮した上でお試しになってみてください。