5日も経つと流石に音も安定してきたので、Valhallaの接続方向性をチェックしてみました。
便宜的にA方向(黄色のリングがついているプラグを受け側)、B方向(黄色のリングがついているプラグを送り出し側)とします。ちなみに試聴前はA方向になっています。
【追記:後からわかったのですが、黄色のリングは両側ともについていました。シリアルNo.が入ったリングが片側の黄色リングに被さっていたためわからなかったのです。従って、上記の黄色リングがついているプラグというのは、シリアルNo.リングがついていない方ということになります。】
●試聴方法 各曲とも冒頭を30秒くらい聴く
1曲目:A方向を2回聴いた後、B方向を1回
2曲目:B方向を2回聴いた後、A方向を1回
3曲目:A方向を2回聴いた後、B方向を1回
・(以下同様)
・
・
という感じで、6曲ほど試聴。
ケーブルの接続を変更する際には意識的にプラグ部に(視覚の)焦点を合わせないようにしていたので、最後の方は今どちらの接続方向で聴いているのかわからなくなりました...(^_^;
先日接続方向を変えた時には明らかに違いを感じたし、過去の経験から考えると、片方が音像寄りで、片方が音場寄りの性格になるのではないかという先入観を持っていたのは間違いの無い事実。
しかしながら今回の試聴では、予想に反して大きな差は感じませんでした。より正確に記するなら、多少の差を感じる曲はあったものの、ほとんど違いがわからない曲もあったというものです。
最終的には、最後の曲の試聴結果がA方向の方が若干良かった(音が立っている感じだった)のでA方向で使用することに決めましたが、正直なところ、肩すかしを食らった感じです。
Valhallaはこういうケーブルなのか、あるいは単に自分が違いを聞き取れないだけなのか定かではありませんが、結果は結果なのでそのまま受け止めることにします。
今回は前回の試聴とは異なる曲も聴いたので、もう一度感想をまとめておきます。このケーブル、最初は“神ケーブル”のように思えましたが、我が家のシステムだと必ずしもオールマイティでは無いこともわかりました。
- 解像力が高い(例えるなら16bitではなく24bitになった感じ?)。
- ダイナミックレンジが大きくなったよう。特に小さな音、微かな音、音の抑揚の表現力が高い。
- 音のタッチは柔らかいが、芯があるのでしなやかな音に聞こえる。
- 中高音に艶がある。ある種華やかさを持った特徴的な響き。
- ピアノの高音に僅かながら強調感を感じる。キンキンと耳につくというほどではないけれど、ちょっと気になるかも。
- 低音は良く出ていて、しかも適度な弾力性がある。聞いていて気持ちが良い。
- 録音の良い曲と悪い曲の差が激しい? とても気持ちよく聞こえる曲が多いものの、一部の曲では柔らかさが徒となって音がまったりしてしまう場合がある。
基本的な性能はこれまで使ったデジタルケーブルの中では一番高く、特に弦楽器に関しては(音の構造が聞き取れ、受ける印象が変わったという点において)過去最高であることは間違いありません。概ね音楽が楽しく聞こえる(情緒性が高く、表現力が豊か)という点も素晴らしいと思います。ただ、残念ながら曲(録音?)との相性があるようです。
尤もイマイチだと思った点はMullardに感じる印象と似通っているので、もしかしたら録音の善し悪しというよりはMullardとの相性問題(特徴のバッティング)なのかもしれません。
そんなわけなので、連休最終日にはPL-Lの真空管を入れ替えてみたいと思います。鉄板セットはTesla+A2900ですが、直感的にはTesla+Telefunken の方がValhallaの特徴を活かせる(それぞれの良い点を活かせる)ような気がするので、まずは後者のセットから試してみましょう。