memento

audio&visual, headphone&earphone, bicycle, music, animation, book, wine...趣味領域の外部記憶装置です。 <since 10 aug 2006>

Mullardに再交換

先週末のこと。6/24から使用してきたA2900を再度Mullard ECC81に戻してみました。
土曜日の午前中に交換し、6時間ほどバーンインしてから試聴開始。


一聴してわかるのは高域の印象が強いこと。A2900のバランスに耳が慣れていることもありますが、ちょっときつく感じます。ボーカルに付随する歯擦音とか、ヴァイオリンの擦過音がすこし耳障りに聞こえてしまうことが結構ありました。また低域の量感にも少し不満が...。


反面、その高域のおかげもあってか、サウンドステージはやはり広く感じますね。左右はあまり変わらないですが、奥行きがやや深く、とりわけ高さ方向への広がりが大きく感じます。やはりサウンドステージの広さはMullardの方が良いですね。


楽曲タイプでは、オーケストラでは(低域に若干不満はあるものの)Mullardの方が空間的スケール感が出るし、弦楽四重奏では空間の広がりと楽器の定位がきっちりしている点や全体としての軽妙さという点でMullardの方が良い感じ。ただしクラシックでもソロになるとA2900の方が音に説得力があるような気がします。
ジャズボーカルではA2900の方が情感が強く感じられるし、ジャズトリオやロックなども音そのものの力と勢いが強い点と低域の力強さという点で明らかにA2900に分がありますが、軽めのPOPSなどはMullardの方が合っている場合もあります。


今書いていて気がつきましたが、良くも悪くもMullardの方が音が軽いんですね。いや、Mullardの音が軽いと言うよりもA2900の音が重いという方が適切かもしれません。力のある重いストレートという感じかな。


折角交換したのでもうしばらくはMullardを使ってみるつもりですが、MullardとA2900のどちらが良いかというのは一概には言えないですね。
できることなら聴く楽曲によって交換したところですが、現実的にはそんな面倒なことはできないわけです。シーズン毎に替えるくらいが関の山だと思うので、使う球に合わせてセッティング(ケーブルとかインシュレーターとか)も調整した方が良いのかもしれません。


とは言うものの選択肢はこの2種類だけではないので、セッティングを考えるのは他の球を聴いてみてからですね。
ボチボチ次の候補を検討し始めようかなぁ。