m902およびHD650は、バーンインを始めてほぼ1週間が経過。8割方はシステムエンハンサーもしくは音楽をかけているので、どちらも100時間は軽く超えたことになります。一方、ALO SXC Cryoはまだ40時間程度というところなので、100時間を超えるにはもう少し日にちがかかりそうです。
ちゃんとした試聴はバーンインが完了してからにしようと思いますが、現時点での印象は以下の通り。iTransport→KS-2020→m902→ALO SXC Cryo→HD650という構成です。
●全体としては若干暖色系で、耳あたりの良い上品とも言える音。嫌な音は全くと言っていいほど出さないので、長時間聴いていても苦になりません。
●情報量はSTAXと遜色ないように思いますが、音の細かさや繊細さはSTAXがやや上。サウンドステージの広がりは同程度だけれども質的には随分と異なっていて、HD650の方がSTAXよりも自然な感じがします。言い換えるとスピーカーで聴くのに近い感じで、時折ヘッドフォンで聴いていることを忘れてしまいそうになります。
●低域は量感も実体感もありそこそこ(あくまでそこそこ)満足していますが、高域についてはやや大人しいためポップスやロックではやや不満が。クラシックを聴いている分には特に不満は感じません。
●HD650のネットでの書き込みに良くある「中域のこもり感」は確かに当初感じていたのですが、ALO SXC Cryoにしてやや軽減されました。ただしALO SXC Cryo自体のエージングは完了していないので安心は禁物。
総合的にはまずまず満足のいくレベルだとは思いますが、残念ながら素晴らしいというレベルには達していません。
一番の不満は「なんか微妙に音が軽いというか薄っぺらく感じる」ということ。この原因としては“m902のDAC”と“KS-2020(デジタルケーブル)”が考えられますが、オヤイデさんに製作してもらっている長尺バランスケーブルが届けばWadia521経由でアナログ入力する予定なので、この不満点についてはペンディングです。万が一Wadia521を経由しても同じように感じるとしたら抜本的(アンプを買い替える気はないのでヘッドフォンの選択)に考え直さなければならないかも...。もし新たにヘッドフォンを買うとしたら beyerdynamic DT 990E/600 にしたいと思います。
それはそれとして昨日もの凄く久しぶり(もしかすると2ヶ月ぶり?)にUX-1でCDを聴いたのですが、ピアノの一音一音が素晴らしく官能的で、その音を聴いているだけで幸せな気分になってしましました。もちろんGuarneri mementoという優れたトランスデューサーあっての音なわけですが、こんな音を出せと言うつもりはないにしても、せめて「また聴きたくなる音」を奏でてくれるヘッドフォンシステムにはしたいものだなぁと。

ARIA The ORIGINATION ピアノ・コレクションII「ディパルテンツァ-旅立ち-」
- アーティスト: 窪田ミナ,SONOROUS 妹尾武,妹尾武,窪田ミナ,SONOROUS
- 出版社/メーカー: JVCエンタテインメント
- 発売日: 2008/03/26
- メディア: CD
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昨日聴いたのはこのCDです。TVアニメ・ARIAのサウンドトラックのピアノバージョンですが、癒し系の音楽CDとして超お薦め。アニメを見たことなくても全然大丈夫ですよ。