先日のエントリー(これとこれ)で紹介した通り、クロックケーブルとしてのOyaide DB-510はAET UR DG spec.2004(音声デジタルケーブル)との組み合わせによりなかなかの音を奏でてくれているのですが、よい機会なので手持ちのデジケー3本の組み合わせを比較試聴してみました。ただしKimberSelect KS-2020をクロックケーブルとして使用するとうまくロックしないので音声デジケーとしてのみ使用。
クロックケーブルを固定し残り2本を音声デジケーとして入れ替え試聴するという手順を2回繰り返しますので、組み合わせは全部で4種類となります。
なお以下のコメントは試聴時に取ったメモの内容なのですが、分量にかなりばらつきがありました(^^ゞ。お許しの程。
◆クロックケーブル:DB-510
1)AET UR DG(DB導入後に使用している組み合わせ)
→ベースの輪郭、ピアノのタッチが明快。音像の実体感が強い。
2)KS-2020
→繊細な感じ。弱音が綺麗。実体感がやや薄れる。音場の広さはさほど変わらない。
◆クロックケーブル:AET UR DG
3)KS-2020
→中高音が綺麗。音場が拡がった。ベースの輪郭が甘い。実体感がやや薄い。
4)DB-510
→音場が狭い(左右方向)。ピアノの高音(ある特定の音?)がキンキンして少し耳障り。KSより弱音ニュアンス弱い、ベースは太い。ピアノのタッチが柔らかい(芯はある)。
◆聴き終わった後のメモ
●DBとUR DGの組み合わせは音の傾向が似ている。でもUR DGを音声にした方が楽器の定位や実在感が良い。音が立っている。音場が広い。透明感がある。
●KSは空気感はあるが楽器の実体感弱い(特にベース)。弱音のニュアンスはいちばん良い。
●ポイントは空間の拡がりと楽器の実体感のバランス。DB & UR DGがいちばん心地よい。
メモを書き起こしながら思ったのですが、聴いているポイント(着眼点)が情けないほど少ないですねぇ...(^_^;
ま、それはそれとしても、音色についてのコメントがあまり書いてありません。思い起こしてみると、あまり差がなかったような気がします。
全体的な印象に順番をつけるなら 1>3>2>>4 という感じでしょうか。“1”と“3”は敢えて言うなら「実体感」寄りのバランスを取るか「空間表現」寄りのバランスをとるかという違いなのですが、今は“1”のバランスの方が心地よい感じです。
まあ、かなり長い期間にわたって“3”で聴いてきたわけなので、“1”がある意味目新しいというか新鮮に感じるという点はあると思いますが、私の場合はそういう「感覚」を感じたいという欲求(好奇心とも言う)がオーディオをやっているモチベーションになっているので、まあ仕方がないですね。半年後にもう一度聞き直したら評価は変わるかも知れません。(^^ゞ
というわけでKS-2020にはしばらくお休みしてもらうことにしたのですが、クロックケーブルとしてDB-510がベストだとは当然思っていないわけで、いずれ更なるチャレンジが必要でしょう。AETもSINのデジタルケーブルを新開発したようだし、興味が湧きますよねぇ。NBSのデジタルケーブルも一度は試してみたいし...。でもその前にアンプのことやDACのこと、UX-1のバージョンアップのことも考えなければならないわけで、来年も散在の一年になりそうな予感です。