memento

audio&visual, headphone&earphone, bicycle, music, animation, book, wine...趣味領域の外部記憶装置です。 <since 10 aug 2006>

可能性と危険性...

自分で参加するかどうかは別として、仕事に関係がありそうなのでバーチャルワールド「セカンドライフ」にちょっと注目しています。
http://secondlife.com/world/jp/
理由は、こちら側の世界(リアルワールド)とあちら側の世界(セカンドライフ)との境界が有りそうで無さそうな曖昧な状態が成立してしまっているという点。もちろん物質的な遣り取りは成り立ちませんが、デジタル情報に変換可能であればもはや境界が無いと考えてもよいのかもしれません。だとすると、それってもの凄い可能性を秘めているのではないかと思うのです。
既にリアルワールドの企業がセカンドライフ内で広告活動やコミュニケーション活動をしていますが、これって、例えばゲームの中にアドボードを出したりプロダクトプレイスメントをするのとは次元が違いますよね。なぜなら企業と生活者との間に双方向のコミュニケーションが成り立つわけですから、単なるBtoCの一方的な情報提供以上の効果が期待できる可能性があるわけです。
例えばセカンドライフ内でヒットしている音楽がこちら側のiTunes Storeで販売されると、音楽という世界の境界そして経済活動の境界自体も曖昧になってきます。このようなリアルワールドとセカンドライフとの相互影響の可能性は他にもいろいろ考えられますよね。今後セカンドライフ内で実現可能な機能、表現力(3Dのクオリティ)、さらにはセカンドライフにアクセスするためのインターフェイスが進化してくると、本当にSF小説や映画に出てくるような仮想世界が成り立ってしまうかも...と思っていたのですが、ちょっと衝撃的だったのがCNET Japanで読んだこのニュース。

今春の大統領選に出馬を表明している社会党のロワイヤル元環境相と、極右政党・国民戦線(FN)のルペン党首は、支持者拡大を狙いに、それぞれ昨年12月末、セカンドライフ内に事務所を設置していた。ところが、先週から両党の支持者が操るアバター同士が相手の事務所の打ち壊しや格闘などを繰り広げるようになったという。

http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20341369,00.htm

セカンドライフ内で破壊活動ができるという事実に驚いたのと、このセカンドライフ内でのイベント(この場合は抗争)というのは、もしかするとセカンドライフの住人(もちろんこちら側の人でもある)にとってみればリアルワールドでイベント(抗争)が起こったのと同じ程度の情報インパクトを持つのかもしれない、という可能性に少し怖くなったのです。セカンドライフって現時点では想像すらできない可能性(危険性)を秘めているような気がしてなりません。

この「セカンドライフ」、あなたはやってみたいと思いますか?