ここまで辿り着くまでにいろいろとありましたが、ようやく実際にDahonにマウントして試してみることができました。本日はそのレポートです。
1)マウント篇
PSPを自転車にマウントする方法についてはこれまでの日記に書いたとおりですが、最終的には次のような状態になりました。
◆斜め前方から見たところ
真白なるGPSユニットがカッコイイですね。ハンドルの下につけてあるグレーのポーチの中にはPSPの外部バッテリーが入っています。当初はバッテリー付属のケースを使うつもりだったのですが、実物を見るとビニール製で強度的に不安があったのと、ハンドルから吊り下げた場合、走行時の振動でハンドルポストにぶつかって鬱陶しいため、家にあったポーチを利用することにしました。
◆外部バッテリー
ヤフオクにて購入しました。3000円位でした。
◆後方から見たところ
外部バッテリー用のポーチは、ストラップでバイクホルダーの受けパーツから吊り下げています。黒いストラップがそれです。またPSPのACアダプタの端子には外部バッテリーからのケーブルがつながっています。
◆横から見たところ
ゲーミックケースの蓋はバッテリー用のポーチとバイクホルダーの受けパーツの間に挟み込みました。実はこの蓋が思わぬ役割を果たしてくれることになりました。その話はまた後で。
◆PSPナビをつけたDahonの勇姿
う〜ん、カッコイイです。
2)走行テスト篇
さて、PSPをマウントして実際に走ってみた結果ですが、いくつかの観点から評価してみましょう。
◆バイクホルダーの固定強度
これは全く問題ありませんでした。走行時の振動でバイクホルダーが回転してしまうようなことは皆無であり、しっかりとハンドルに固定されています。
◆アタッチメントの強度
ゲーミックケースの背面にあるアタッチメントの強度ですが、これも問題ありません。
ただし、段差を超えた際に1度だけアタッチメントがバイクホルダーの受けパーツから外れてしましまいました。段差越えの際にかかった力の向きが、たまたまアタッチメントを外すための向きと一致してしまったようです。走行中に外れたので結構焦ったのですが、PSPが左右に回転しないようにつけていたベルクロがPSPの落下を阻止してくれました。ベルクロ様々です。
PSPをつけ直した後、バイクホルダーのマウントパーツのネジを締め込んで外れにくくしましたので、その後は外れることはありませんでしたが、段差は可能な限り避けた方が良さそうです。
◆PSPの回転抑止用ベルクロ
PSPの落下を止められるほどしっかりとくっついていますので、PSPが左右に動いてしまうということも当然ながらありませんでした。
◆振動吸収性
当初想定したとおり走行時の振動はうまく吸収できており、PSPを安定的に保持してくれました。PSPが揺れて画面が見づらいといったことはほとんどありませんでした。
ただし意外な問題点が発覚。GPSユニットは受信状態を良くするために真上に向くように角度を調整することが望ましいのですが、そのGPSユニットの角度が走行時の振動によって動いてしまいます。具体的に言うとPSPの背面方向に折れ曲がってしまうのですが、それをある程度防いでくれたのがゲーミックケースの蓋です。先にゲーミックケースの蓋を折り曲げてバイクホルダーとバッテリーポーチの間に差し込んでいると書きましたが、ちょうどその折り曲げた部分にGPSユニットがぶつかるため、GPSユニットがそれ以上倒れ込まないわけです。もし蓋がなかったらGPSユニットはもっと折れ曲がってしまい受信に支障を来したかもしれません。一時は蓋を切り取ってしまおうかと思っていたのですが、切り取ってしまわなくて良かったです。
◆液晶画面の視認性
やはり最大の問題点はこれですね。直射日光が当たった状態だとほとんど見えません。特に斜め後方から日光がさしている場合が一番見づらいようです。真後ろからの光は身体が遮ってくれるので問題ありません。前方から日光がさしている場合は、何とか視認できました。今日は午前中にテストを行ったため真上から日光がさす場面がなく、その場合にどの程度の視認性が確保できるのかは確認できませんでした。
建物の陰に入った状態での視認性は十分だと思います。ただしPSPの液晶画面は一番明るい状態にしておくことが必須です。直射日光が当たっていなければ(日陰でなくても)、大体下の写真の程度の視認性(もう少し見やすいかも)はあると思います。
3)MAPLUSポータブルナビ篇
次にMAPLUSポータブルナビについてですが、これは問題がなくはないですねぇ。
◆現在地表示機能
GPS測位をして現在地を表示する機能ですが、これは特に問題ありません。停止しているときは赤色の■の表示ですが、動き出すと進行方向を向いた▲表示となり、その周りに赤い円が表示されます。視認性も悪くはないです。
◆ナビ機能
設定ルートに従って走っている限りは大きな問題はないのですが、設定ルートから外れると新しいルートの再検索を始めます。その間画面が真っ黒になってしまい、しかもその状態が結構長い時間(10秒弱ほど?)続くのです。例えば設定ルートが幹線に設定されていた場合に裏道を使おうとして横道にはいるとルート再検索を始めますが、その再設定ルートは幹線に戻るためのルートなのでそれを無視して走るとまた再検索を始めるという「ルート再検索地獄」に陥ってしまうのです。その間画面は真っ暗な状態のまま。どうして地図を表示したままの状態にしないのか意味不明なのですが、それ以上に、ルート設定の機能がチープすぎることの方が問題ですね。
クルマやバイクであれば問題ないかもしれませんが、自転車の場合、特に裏道が好きな私の場合はハッキリ言ってこのナビ機能は使い物になりません。これはクルマモードでも徒歩モードでも同じでした。ナビ機能に関しては土地勘の全くないところに行って二進も三進も行かなくなったときぐらいしか使わないと思います。
◆ノースアップとヘッドアップ
現在地表示モードの場合は(個人的には)ノースアップの方が自分がどの方位に進んでいるのかがわかりやすいので好きなのですが、逆にナビモードの場合には右折・左折がわかりやすいのでヘッドアップの方が好きです。そのナビモードの際にヘッドアップ設定をして走っていたのですが、設定ルートから外れてルート再検索をしてしまうと、何故かノースアップに戻ってしまいます。おそらくソフトの設計ミスか、バグだと思われます。
◆あしあと機能
現在地表示モードの際には走行パスを記録するための「あしあとモード」というのがあるのですが、これもまた問題を抱えています。と言うのは、走行中に衛星受信が途絶えるとその時点までの「あしあと」を一つのファイルとして保存してしまい、衛星受信が回復するとまた新しい「あしあと」ファイルを作るようなのです。その結果いくつもの「あしあと」ファイルができてしまい、後で「あしあと」を見直す際には非常に不便なわけです。【追記:「ぬるま湯な日々」様のblogによると、ログフィルの容量が300kbになると新しいファイルを作成するとのことです】CS1Kの場合は電源ONからOFFまでの間のパスを1つのファイルとして保存してくれるので便利だったのですが、MAPLUSはダメダメですね。どうしてこのような設計にしたのか理由がよくわからないですねぇ。それとナビモードを使用している間は「あしあと」を記録することができないようです。これも意味不明です。
◆バッテリー持続時間
まずは外部バッテリーをOFFの状態にして本体バッテリーだけでどの程度持つかを調べてみたのですが、3時間の走行後のバッテリー残量は24%でした。と言うことは能書き通りに4時間は持つ計算になります。ただしナビモードはほとんど使用しなかったに近いので、ナビモードの場合にどの程度バッテリーが持つかは不明です。おそらく現在地表示モードよりはバッテリー消費が多そうなので2〜3時間程度でしょうかねぇ。しかし現在地表示モードであれば4時間持つことがわかったのは一つの収穫でした。
4)総合評価
周囲のスポットの検索といった機能は使用しなかったので評価はできませんが、基本機能に関して言うと現在地表示モード以外は使えないというのが正直な感想です。
とは言うものの、その現在地表示機能だけでも私にとっては十分な価値があります。なぜなら地図を見ながら走ることができるというのは非常に便利だからです。PSPの画面サイズが大きい点も地図表示範囲が広いという意味で大きな評価ポイントだと思います。同じ縮尺であれば地図スクロールもスムーズですし、2万5千分の1という縮尺も十分に細かいです。尤も実際に走行時に使用する縮尺はもう少し広範囲を見渡せるものの方が使いやすいようです。
と言うわけで、いろいろと不満はありますが、この価格を考えれば買って損はなかったと思います。来春に発売予定の「みんなの地図2」もぜひ試してみて、より便利な方を使いたいですね。