memento

audio&visual, headphone&earphone, bicycle, music, animation, book, wine...趣味領域の外部記憶装置です。 <since 10 aug 2006>

#7 BRAUN BS9595 プロソニック(後編)

briareos1562006-10-27



http://www.braun.co.jp/products/shaver/prosonic_1.html


本日はプロソニックの使用レポートです。
これまでずっとスライドスイッチだったのでプッシュボタンには少しとまどいがありますね。少し固めのボタンを押すとモーターが動き出します。「音が違う!」というのが第一印象。従来のブラウンは少し低めの重量感のある音でしたが、プロソニックはトーン自体が高くなり、かつ軽い音になっています。敢えて喩えるなら4サイクルのエンジンと2サイクルのエンジン音の違いのような感じでしょうか。視覚的印象も明るく軽くなりましたが、音もそうだったんですね。
さていよいよ剃り始めるわけですが、少しワクワクします。いつもの通りもみあげ下のあたりから剃り始めて直ぐに気がついたこと。それは「肌へのあたりがしなやかで軽いということ」。これまでとは随分違う印象です。この印象は剃り進めることによってますます強まりました。特にあごのライン等の曲面部分ではヘッドがうまく肌に密着しているのがわかり、かつ、内刃がヒゲをカットするときの衝撃も弱まって(軽く剃れて)います。このあたりが「センソフレックスシステム」および「アクティブタイトニングシステム」の真骨頂ということでしょう。


ただし剃り具合が大幅に進化したかといえば、必ずしもそうではないような気がします。剃り具合の評価ポイントは2点。それは「深剃り」と「剃り残し」。
まず「深剃り」についてですが、従来の機種(ActivatorX)よりも若干良くなったかなという程度でしょうか。進化したという感じはあまりしませんね。一方「剃り残し」ですが、こちらは明らかに少なくなっています。私はエラが張っているのでが、そのエラの下から首筋にかけての部分になかなか剃れない曲者のヒゲがあります。これまでは際剃り刃で剃るか、あるいはそこだけSickで剃っていたのですが、そのヒゲがいとも簡単に剃れてしまいました。また頬のあたりにも、少し気を抜くとしぶとく生き残ってしまうヒゲがあったのですが、それもきれいに剃れています。ヘッドと網刃の可動性が大幅に高まった結果と言えるでしょう。
と言うことで、「剃り残し」については進化していますが、「深剃り」については半歩前進という程度なので、剃り具合に関する総合評価としては、大幅に進化したとは言えません。もう少し「深剃り」が強化されていたら大幅進化と言えたのですが...。
尤も、「深剃り」は強化されたけど「肌がヒリヒリする」というのでは困るので、難しいところではあります。かつて日立がロータリーシェーバーを発売した際、その機能につられて買ったのですが、確かに深剃りではあるけど肌が痛くなってしまい、結局ブラウンに戻したという苦い経験があります。ある意味、「深剃り」と「肌への優しさ」はトレードオフではある(と思われる)ので、どのポイントで妥協するかというのがシェーバー選びにおいては結構重要だったりします。私がブラウンを好きな理由の一つは「肌がヒリヒリしない」という点なので、「深剃り」に関してあまり高望みをしてはいけないかもしれません。
ネットの書き込み等を読むと、ナショナルの「ラムダッシュ」は「深剃り」と「肌への優しさ」を両立しているらしいのですが、本当だとしたら素晴らしいです。でも、あのデザインはちょっと嫌ですね。それに「アルコール洗浄(ブラウン)vs水洗い(ナショナル)」という争論において感じたメーカーとしてのインサイト力の甘さも気になりますしね。(「斜めドラム洗濯機」は評価大ですが...)

話が脱線してしまいました。レポートを続けましょう。
次は「際剃り機能」です。機能的には従来のものより明らかに優れていると思うのですが(特に耳の上に被さってきた髪を整えるのは圧倒的にやりやすくなっています)、従来の感覚(本体と際剃り刃の位置関係)を身体が覚えてしまっているので、本体から大きく離れた部分に際剃り刃が位置する感覚をつかむのに少し時間がかかりそうです。ただそれにさえ慣れてしまえば、かなり使いやすいと思います。
なお「持ちやすさ」については前編でも触れたように「ボディのスリム化」と「ボディ背面の素材変更」によって大きく改善されています。またヒゲを剃る際の本体のバランスも良く(ボディ長を少し長くした点もバランスの良さに貢献)、軽く持っているだけでうまく剃れるようになりました。これは素晴らしいです!

ということで、「ヒゲを剃る」という基本機能においては、従来比較(相対評価)ではかなり進化したと言えると思いますが、絶対評価では「深剃り」という一点においてやや満足度が低いので85点というところでしょうか。

最後に「クリーン&リニューシステム」についてですが、基本的な機能が大きく変わっているわけではないので、進化したという印象は特にありません。「ファストクリーン機能(これはまだ使っていません)」はこの前も書いたように出張などの時には便利な気がしますが、乾燥工程を省く訳なので、アルコール洗浄液がどの程度ヘッド周りに残った状態なのかをチェックした上でないと最終的な評価はできませんね。あまり機能的な意味はありませんが、洗浄スイッチの真ん中にあるブルーのLED(動作表示)はとても好きです!
一つだけ気になったのは洗浄中の液晶表示について。ActivatorXの場合は洗浄&充電完了までの残り時間が表示されていたのに対し、プロソニックでは表示されません。残り時間が表示されないからといって特に不都合があるというわけではないのですが、以前表示されていたものが表示されなくなったというのは如何なものかと思うわけであります。

総合的には、デザイン、持ちやすさ、剃り残しの減少という点での進化を評価し、これまでのブラウンの中では間違いなく最強モデルであると断言します。(最新型なので、そうでなければ困りますけどね...。)


ただ、あの「ブラウン独特の音」ではなくなってしまったことに一抹の寂しさを覚えますが...。