memento

audio&visual, headphone&earphone, bicycle, music, animation, book, wine...趣味領域の外部記憶装置です。 <since 10 aug 2006>

Esoteric G-0 (我が家で一番高価な時計)


現在UX-1の外部クロック(マスタークロック・ジェネレーター)にはG-0を使用していますが、G-0を購入する前はG-25Uを使用していました。G-0に比べると若干スペックが劣るものの、アップサンプリング機能がついており、さらにはデジタル出力端子にAES/EBUが2系統装備されているなど高機能だし、何より手が届く範囲の価格である点が購入の決め手でした。
最初は気に入って使っていたのですが、G-0にはユニバーサルクロック出力(100KHz)がついており音声系と映像系の両方に高精度クロックを供給できるのに対し、G-25Uにはユニバーサルクロック出力がついておらず、かつクロックの精度もG-0より1桁悪いスペックとなっています。まあクロック精度には目をつぶるとしても、「せっかくUX-1を使用しているのだから映像もキレイにしたい」という気持ちが日に日に強くなってきました。でも流石にG-0に買い替えるだけの資金はありません。
欲望と現実の狭間の中で悶々としていたある日、ヤフオクにG-0が出品されていました。「これだ!」と囁くゴーストに理性を委ね、首尾良く落札。ついにG-0を我が家に迎え入れることができました。(嬉しかった!)G-25UはG-0の購入資金の一部となっていただくため、ヤフオクで嫁がせました。(G-25Uは結局のところ3ヶ月くらいしか使わなかったことになります。アホですね。)
と、ルンルン気分でいたわけですが、世の中そう甘くはなかった。大どんでん返し〜!
ユニバーサルクロックというのは、ユーザーが44.1KHz系(CD)と48KHz系(DVD)の切り替えをする手間を省くため、CDにもDVDにも効果があるように設定された独自の出力規格であって、ユニバーサルクロックだから映像系に効果があるというわけではないのです。DVDを観る場合にG-25U(あるいはG-0)からUX-1に対して48KHz系のクロックを供給してやれば音声だけではなく映像に対しても効果があるのです。ただし厳密に言うならば、48KHz系と100KHz系とではクロックの生成プロセスが異なること、さらにはUX-1内部でのクロック処理プロセスが異なることにより、48KHz系と100KHz系とが全く同じ効果になるというわけではないそうです。これらのことは、G-0購入後メーカーさんに「中古を買ったのでオーバーホールができるかどうか」を問い合わせたのですが、その際に教えていただきました。(shoooooooock!)
まあ、買い替えてしまったものはどうにもなりません。気持ちを素早く前向きに切り替え、「ではDVDを観る場合、48KHz系と100KHz系のどちらを使うのが良いのでしょう?」と聞いてみたのですが、理論上はそれぞれ一長一短があるらしく「絶対にこちらの方がいい」とは言い切れないみたいです。(一応、社内見解はあるようなのですが、教えてはもらえませんでした。)「音や映像に関しては個人のとらえ方(好き嫌いを含む)の差が大きく、理論上良い方が必ずしも良い結果になるとは限らないので、ぜひご自分で好みの設定を探してください」とのお答えでした。まあ、肩すかしを食らった感は否めないですが、大きな差はないということで納得しましょう。
個人的な感想を記しておくと、DVDを観る場合は(映像重視で)100KHzが、CDを聴く場合は44.1KHz系(176.4KHz)が好ましく思えます。ただしこのセッティングで視聴するためには、CDとDVDを切り替えるごとにクロックケーブルの差し替えが必要になり、とても面倒です。てなわけで、結局のところメーカーの思惑通りに100KHzのユニバーサルクロックを使用しています。メーカーのインサイトが正しかったというわけですね。
なおG-25UとG-0の両方を使用してみた感想ですが、音のキャラクターがちょっと異なるように思います。G-0は「ナチュラル」ですが、G-25Uは「ちょっと明るめでメリハリがある感じ」でした。クロック精度の差については正直なところ分かりませんでした。2機を並べて比較試聴をすれば感じられたかもしれませんが、そうしなければわからない程度の差しかないのかな。(もちろん、そう言いきる自信はありませんが...。)ルビジウムユニットを搭載したG-0sであれば明らかに違うだろうと思いますが、あれはどう考えても高すぎます。もっと安くならないものですかねぇ。

最後にG-0のセッティングについてですが、インシュレーターはStillpointsの3点支持、電源ケーブルはオヤイデのTunami GPXを使用しています。StillpointsはCERABASEを購入する前にUX-1に使用していたものです。G-0はUX-1程セッティングに敏感ではないような気がするのでStillpointsで十分でしょう。セラミックボール系のインシュレーターは変な癖がなく、かつ情報量を最大限引き出してくれるので多用してます。電源ケーブルのTunamiはアイソレーショントランスへの電源供給用に購入したのですが、さらに良いケーブルを入手したためG-0に移しました。一応、余っている電源ケーブルと比較試聴はしてみたのですが、あまり差がないようなのでシールドが一番しっかりしているTunamiを使用しています。(G-0の下に詰めてある白いものはシルクです。)


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