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audio&visual, headphone&earphone, bicycle, music, animation, book, wine...趣味領域の外部記憶装置です。 <since 10 aug 2006>

Tern Eclipse P20 のさらなる改造

12月中旬〜年明けにかけて実施したP20のアルテグラ化がうまくいったことに味を占め、もう少し改造したいという欲が出てきました。


最初に思いついたのは「シートポストのカーボン化とサドル交換」です。


そこで、まずシートポストをamazonで見てみたところ、折り畳み自転車用の長さ(580mm)のものは限られていて、カーボン製となるとメーカーは違えども価格帯やサドルを固定する部分の形状は概ね似ており、あとはデザイン(艶あり/艶消し、カラーリング)の違いくらい。


レビューを見ると、サドルを2点で固定するタイプは角度調整がほとんどできないらしいこと、またダホン用のアルミ軽量シートポストとカーボン製との重量差がさほど大きくはないことなどから、カーボン製にする意味があるのか疑問が生じてきました。


またサドルについても、どの形状が自分に合うのかがよくわからず、かといって試し買いできるほど安くもなく(気になるモデルは1〜2万円くらいはする)、これまたどうしたものかと...。


と言うことで「シートポストのカーボン化とサドル交換は」ペンディングすることに。


次に思いついたのが、カセットスプロケットの組み替えです。
11速化できたのはよいけれど、ローの34Tなんて使う機会はほとんどありません。だったら11速化の要であるHG800のスパイダーアームをベースにし、使えなかったCS-R8000(11T-30T)のギアを利用することで11T−30Tの11速を実現できるのではと考えた次第。


でもネットで調べてみると、物理的には組み替えは可能だけど、ギアチェンジのポイントがズレてしまってうまくギアチェンジできない危険性があるみたい。シマノの販売店用マニュアルでは、例えば同じ19TでもHG800は19Hなのに対してR8000は19Cとなっていています。どうやらAからJ(?)までギアチェンジポイントが違うタイプが複数存在していて(スプロケットセットによって使用しているギアのタイプが異なる)、11枚のギアをスムースにギアチェンジしていくためにはこの記号の並びを整えなければならないみたいなのです。


でもその並び方をどうすれば良いのかはマニュアルには書いてありませんし、ネットで調べてみてもよくわかりませんでした。
シマノスプロケットはギア1枚から入手できるようなので、正しい選択さえわかれば組み替え可能な気もするので、もう少し勉強してからですね。


「シートポストとサドル」、「カセットスプロケットの組み替え」が難しいとなると、残るのは、ブレーキ(ディスクブレーキ)、ホイール、ハンドルバーの交換くらいしか思いつきませんが、ブレーキには特に不満はないし、ホイールもKinetix Pro Xはデザインが気に入っているので変えたくありません。となると交換できるのはハンドルバーくらい。


ハンドルバーの形状は現状のフラットのままが良いので、変えるとしたらカーボン化くらいしかありません。軽量化以外に何か意味があるのかわからなかったのでamazonのレビューを見てみたところ、どうやらカーボンが振動を吸収してくれて、手にかかる負担(振動)が減るみたいです。


P20に乗っていると手が痺れてくることがよくあるので、これは良いかも!強度に不安はあるものの、価格もさほど高くないので620mm(25.4mm径)の艶ありタイプを注文しました。
なおカーボン素材は固定(締め付ける)する際に滑るようなので滑り止め用のCarbon Paste(一番評判が良さそうなもの)も一緒に注文しましたが、価格はハンドルバーよりも高かったです...(^_^;


早ければ今週末くらいには届きそう。果たしてどの程度の振動吸収効果があるのか楽しみです♪


Tern Eclipse P20 のアルテグラ化 #10(最終回) ケイデンスセンサー用マグネットの取付と、アルテグラ化のまとめ

まずケイデンスセンサー用マグネットの取付ですが、スタンドとの干渉を避けるためにはできるだけ厚みを減らす必要があるため、マグネットそのものをアームに接着することにしました。


それだけではスタンドとの干渉は避けられないので、マグネットとの干渉部分をヤスリで削りました。


削った結果、クリアランスを確保できました。


このままでは流石に見た目が悪いので塗装しました。


ちなみに、今日の試走でマグネットセンサーとスタンドの干渉は起きないことを確認済み。サイクルコンピューターは問題なくケイデンスを測定しています。


以上で、今回のアルテグラ化作業は全て完了(多分)。
と言うことで、最後にTern Eclipse P20のアルテグラ化についてポイントをまとめておきたいと思います。


まず使用したパーツや工具について。実際には使用できなかったものも購入したのですが、以下は必要なパーツだけ挙げています。


■使用したパーツ

クランクアームユニット SHIMANO FC-R8000 50X34T 172.5mm 11S(アーム長は適宜)
ボトムブラケット SHIMANO ボトムブラケット SM-BBR60 BSA 付属/TL-FC25
ボトムブラケット用スペーサー SHIMANO スペーサー(2.5mm)
カセットスプロケット SHIMANO CS-HG800 11S 11-34T
フロントディレーラー SHIMANO フロントディレイラーFD-6800 直付 2X11S
リアディレーラー SHIMANO RD-R8000 11S GS
チェーン SHIMANO CN-HG901-11s-116L-Q
ミッシングリンク KMC ミッシングリンク 11速用 CL555R ゴールド2個
シフター(F&R) SHIMANO SL-RS700 Rapidfire Plus
シフトケーブルセット(Rear) SHIMANO MTBオプティスリックシフトケーブルセット ブラック
シフトケーブルセット(Front) SHIMANO オプティスリックシフトケーブルセット ブラック


次に必要な工具(同機能の他社製でもOK)について。カセットBB取外し用工具を含みます。


■最低限必要:使用した工具

【カセットBB取外し】
コッタレスクランク専用工具 SHIMANO TL-FC10
アダプター戻し工具 SHIMANO TL-UN74-S
ボトムブラケット取付】
ホローテックII BBユニット取付工具 SHIMANO TL-FC36 オフセットタイプ グリップ付
【クランクアームユニット取付】
クランク取付工具 SHIMANO TL-FC16
カセットスプロケット取外/取付】
スプロケット戻し工具(11S対応) SHIMANO TL-SR23
ロックリング締付け工具 SHIMANO TL-LR15
【シフトケーブル取付】
ケーブルカッター ParkTool プロフェッショナルケーブルカッター CN-10
【チェーン取り付け】
チェーン切り SHIMANO IG/HG/UGチェーン用11段対応 TL-CN28
ミッシングリンクスターリンクツール PWT MLT335
チェーンフィキサー バイクハンド YC-207
【ペダル取付】
ペダル用薄型レンチ 適宜
【その他】
グリス 適宜
ウェス 適宜
モンキーレンチ 適宜
六角レンチ 適宜
プラスドライバー 適宜
平ヤスリ、丸棒ヤスリ(アウターケーシング/クランクアーム/スタンド加工用) 適宜

※クイックリンク/ミッシングリンクを使わない場合はチェーンピン(コネクティングピン)が必要


■あった方が良い:主にトルク管理用

デジタルトルクレンチ SK11 差込角 9.5mm 3~60N・m SDT3-060
ラチェットレンチ 適宜
【インナーケーブル取付】
ロッキングプライヤー 適宜
ボトムブラケット取付】
アダプター取付工具 SHIMANO TL-FC37(SM-BBR60を使用する場合)
レンチ用変換アダプタ TONEソケットアダプター HP58 差込角9.5mm(3/8") &12.7mm(1/2")
カセットスプロケット取外/取付】
レンチ用アダプタ KTC ソケット 6角 B324


最後に、Eclipse P20をアルテグラ化する作業のポイントについて。


■各部の現状写真を撮る

  • まず最初にやっておくことをお薦めします。特にケーブルのルーティングとか、パーツの位置や角度とかは、新しいパーツを取り付ける際の参考になります。


■カセットBBの取外し

  • 今回の作業で一番不安でしたが、専用工具があればさほど難しくありませんでした。


■BBの取付

  • 私はアルテグラ・クランクアームユニット推奨のSM-BBR60を使いましたが、68mm/BSAのモノなら取り付けられると思います。
  • P20にアルテグラ・クランクアームユニットを取り付けるにあたり2.5mmスペーサーを併用しました。多分1.8mmだと薄すぎで(アームをその分削れば別)、3mmだと厚すぎてフロントディレーラーの調整範囲外になると思われるので、2.5mmがお薦めかと(もしかしたら3mmでも調整できるかもしれませんが、試していないので)。
  • とは言え、2.5mmスペーサーを付けただけでは右クランクアームとチェーンステイが干渉するので、アームを削ります。削った後は塗装しておくのがお薦め。仮に3mmスペーサーを使ったとしても、削らないとチェーンステイに干渉すると思います。
  • トルクレンチを使わない場合、35-50N・mというトルクは「これ以上回らないぐらい強く締め付けるトルクよりも少し緩いくらい」に感じました。とは言え普通に締めて回らなくなるよりも少し強く締める必要があります。個人的には、他の箇所にも使えるのでトルクレンチを入手することを強くお薦めします。


■クランクアームユニットの取付

  • 右クランクアームをボトムブラケットに差し込む際には、ゴムハンマー、もしくは木槌(クランクに傷がつかないように布をあて、さらに当て木を併用)を使ってクランクの中心を軽く叩いて奥まで押し込むことをお薦めします。手だけでは不十分かと。
  • 右側ボトムブラケットに2.5mmスペーサーを取付けたことによりクランクシャフトが本来の位置よりも車体右側に2.5mmずれるため、左アームの外れ止めプレートはマニュアル通りには取付けられませんでした。これは諦めるしかなさそう。


■シフターとシフトケーブル取付

  • リアのアウターケーシングは2m近く必要なため、シマノMTB用のシフトケーブルセットを使いました。アウターケーシングを別途入手できるのであればその限りではありません。
  • 現状のアウターケーシングをフレームに固定しているタイラップは外さなくても大丈夫です(螺旋状のケーブル固定パーツは外さないとダメ)。現状のアウターケーシングを外し、その後新しいアウターケーシングを差し込めばOK。
  • アウターケーシングやインナーケーブルのカットにはケーブルカッターを使った方が簡単で綺麗に出来ます。アウターケーシングを切った後、丸棒ヤスリ等でケーブル内側を成形し、切断面は平ヤスリで整えた方が良いと思います。


■フロントディレーラー取付

  • 最新型のアルテグラ(FD-R8000)を使う場合、従来のケーブルルートではインナーケーブルの取り回しがうまく行きません。どうしても最新型を使いたい場合はアウターケーシングの取り回しルートを大幅に変更する必要があると思われます(リスクが大きそうなので私はやっていません)。故に私は一つ前のモデル(FD-6800)を使いました。こちらは問題なく使用できます。
  • FD-6800のコンバーターポジションはONで大丈夫でした。
  • ケーブルエンドキャップの取付にはオーディオ用に持っていた圧着工具を使用しましたが、ケーブルカッター(あるいはニッパー)を使って緩く挟み込んでも大丈夫なようです。強く挟むとキャップやケーブルが切れてしまうので気をつけましょう。最初はラジオペンチを使ったのですがダメでした。


カセットスプロケットとリアディレーラー取付

  • Eclipse P20のリアホイールは10速対応です。従って、シマノアルテグラグレードで11速化する場合は、HG800 11S 11-34TとRD-R8000 11S GS(34T対応)のセットを使用するしかありません。HG800を取り付ける際は付属のスペーサーを必ず外して下さい。
  • 11速ホイールの場合(Eclipse X22)はトータルキャパシティが許す範囲でお好きなスプロケットとディレーラーを使えると思います。


■ディレーラー調整

  • ディレーラーの調整ボルトで調整するのは勿論重要なのですが、その前にインナーケーブルを固定する作業がちゃんと出来ていないといくらボルトで調整しても調整範囲に限界があります。最初にケーブルを固定する際、ケーブルが一番緩むシフトポジションにしてケーブルを固定しましょう。その際、ロッキングプライヤーを使うとやりやすいようです。調整ボルトを限界まで回してもローやトップに入らない場合は、最初のケーブル固定位置に問題があると思われます。
  • インナーワイヤーを固定する前に、シフターのケーブルアジャスターボルトは「一番締め込む〜一番緩める」の中間くらいのポジションにしておいた方が後の調整が楽だと思いました。その方が後々の調整範囲が前後に広くなるので。


■チェーンの長さ調整

  • シマノのマニュアルでは、フロントのアウターギアとリアのローギアにチェーンをかけて丁度くらい(緩みがないくらい)の長さをベースとし、それに2駒位足す長さがベストだとありました。最初はその長さにしてみたのですが、ギアチェンジをしながら挙動を見てみると少し長すぎるように思えたので、そこから2駒詰めました。正しいかどうかはわかりませんが、試走した感じでは問題ないように思います。
  • 私はシマノのクイックリンク(ミッシングリンク)付のチェーンを買いましたが、そのクイックリンクが非常に固くて接続箇所を広げて固定することができませんでした。個体差かもしれませんが、個人的にはKMCのミッシングリンク(11速用 CL555R ゴールド)の方が使いやすかったです。色が金色なのでミッシングリンクの場所がわかりやすいのもポイントかと。
  • (蛇足かもしれませんが)チェーンは必ず11速対応のモノを使いましょう。


ケイデンスセンサー用マグネットの取り付け

  • 左アームに取り付けるマグネットですが、マグネットホルダーを使ってアームに固定しようとするとスタンドに干渉します。これがベストな対策とは思わないけど、マグネットはアームに接着剤で直接貼り付け、かつ干渉しないようにスタンドをヤスリで削れば大丈夫でした。


これまでコンポーネントの交換はやったことがなかったので、不安を抱えながらアルテグラ化を始めました。振り返ってみると、次から次へと問題が発生し、その都度解決策を調べて(あるいは考え出して)対応してきましたが、最終的には何とかアルテグラ化を完了することが出来ました。


障害の半分くらいはパーツの選択ミスで、残りの半分はEclipseのフレームとアルテグラの相性問題だと思います。前者は適切なパーツを選択すれば大丈夫ですが、後者はそうもいきません。私は右アームをヤスリで削るという荒療治で対応しましたが、これしか方法がないとも思いません。


X22(P20の上位モデル)はもとからリア11速仕様なので、シマノアルテグラ)に拘らなければアームをヤスリで削る必要はないのでしょう(X22は、BBとクランクアームユニットはFSA製を使っているが、通常サイズではなくオーバーサイズのものを使用しているみたい)。尤も、どのパーツを使えば大丈夫なのかは私にはわかりませんので悪しからず。


何にせよ、自転車のコンポーネント交換というやつは純粋にメカニカルな作業なので、電子回路を弄るのとは違い、目で見て何が悪いのかを判断することが出来ます。それ故に対処方法も考え出しやすいと思うのです。勿論、(私がそうだったように)パーツ選択を間違えると物理的にどうしようも無くなるので、それだけは気をつけなくてはなりませんが。


Eclipse P20に乗っている方はあまりいらっしゃらないのではないかと思うけど、標準のクランクアームユニットは剛性が低いし、ティアグラグレードのコンポーネントは使用感が必ずしも良くないので、それが気に入らないと思われる方はアルテグラ化にトライしてみては如何でしょうか。私に出来たのだから、絶対に出来ると思いますよ。

Tern Eclipse P20 のアルテグラ化 #9 クランクアームの加工と試走

思いついた対策というのはクランクアームを削ることでした。チェーンステイと干渉する箇所をヤスリで削ってトルクをかけても接触しないようにします。
フレームを削るのはイヤだけど、クランクアームなら別にいいかなと。


ヤスリで削った結果はこんな感じ。


アームの裏側とは言え銀色が気になるので塗装しました。
塗料がマスキングしてない部分にも飛び散ってしまいましたが、まあいいでしょう...(^_^;


翌日3日、お昼前から試走を行いました。
結果は、Goooooood!! 多分大丈夫だと思ってたけど、異音は完全に解消されました!



20Km程試走した間、ダンシングで何回か意図的に左ペダルに強いトルクをかけてみましたが異音は全く出ませんでした。フロント&リアのギアチェンジも非常にスムースで文句のつけようがありません!


なお今回試走してみて気づいたのは、クランクにトルクをかけてもギシギシという音がしないこと。この音ってフレームの軋みかと思ってましたが、ボトムブラケット&クランクアームユニット周りの音だったんですね。


これで重要な箇所の作業は全て完了です。クリスマス頃までには仕上げたいと思っていたものの、次から次へと障害が出てきて予定よりも日数がかかりましたが、何とかアルテグラ化することができました...\(^O^)/


後はケイデンスセンサー用のマグネットをどう取り付けるかという問題が残っているのですが(普通に取り付けるとスタンドに干渉してしまう)、まあ些細なことです。最悪取り付けなくても良いけど、何か方法を考えようと思います。


次回は最後の纏めとして、今回チャレンジしたTern Eclipse P20のアルテグラ化のポイント(ノウハウ)を整理しておきたいと思います。


■今回使用した工具

Tern Eclipse P20 のアルテグラ化 #8 ボトムブラケットの再組み込みと試走

昨年末30日の試走の結果、左ペダル(クランクアーム)にトルクをかけると下死点より少し手前で"カタン"という異音がし、右ペダルでも振動を感じるという不具合があることがわかり、対応策として左クランクアームの再取付けをしましたが不具合は解消せず。
恐らくボトムブラケットを含むクランク周りかペダル周りに問題があるとは思うのですが、原因はわかりません。


そこで今回のアップグレード作業の中で唯一トルク管理が出来ていないボトムブラケットの締付トルクを指定通りにしてみることにしました。そのために必要な工具をamazonに発注し、31日の夜に到着。そして昨日元旦の夜に作業を行いました。


これがSM-BBR60に適合するインパクトレンチ用のボトムブラケット取り付け工具(シマノTL-FC37 アダプター取付工具)です。


この工具の差込角は12.7mm(1/2") なので、デジタルトルクレンチで使用できるように差込角9.5mm(3/8") への変換アダプタを取り付けます。


ボトムブラケットに嵌めてみたところちょっと緩い感じ。しかも工具は金属製でボトムブラケットはプラスチック製なので、傷対策の意味も含めて布を噛ませました。


ボトムブラケットを一度取り外し、グリスアップして再組み込み。今回はトルクレンチを使います。


指定トルクは35-50 N・m。トルクレンチを使った時の締め込み具合から感じるトルク感から推察するに、前回トルクレンチを使わずに組み込んだ時はオーバートルクだった模様。


左右アダプタの取付作業をした後、クランクとアームを取付けました。取付後ギアチェンジを試してみたらフロントからはチェーンとチェーンガイドが擦れる音がし、またリアも若干ギクシャクした感じだったので、フロントとリアのディレーラーを再調整。
これで作業完了です。


そして新年2日のお昼過ぎ。初詣をした後に試走してみましたが、結果は残念ながらダメでした...(>_<)


自宅に戻って再検証を開始。異音が起こる条件や症状をもう一度整理して見た結果は次の通りです。

  1. 起きるタイミングは左ペダルが下死点に来る少し前くらい
  2. クランクの回転1回に対して異音は1回
  3. "カタン"という音がして、主に右のペダルに振動を感じる
  4. ギアポジションには関係がない


最初はボトムブラケットも原因候補の一つに入れていたけど、指定トルクで締め付けても起きるし、トルクをかけた時だけしか異音が発生しないことから、ボトムブラケットは原因ではないような気がしてきました。


ここで気になったのが3番目。左のペダルにトルクをかけた時に起きるので左のペダルかクランクアームに問題があるのではないかと思っていたものの、振動を感じるのは右のペダルなのです。これって何かおかしいような....。


そこで今度は右側のペダルとクランクアーム周りの挙動をよく見てみることに。するとチェーンステイに縦方向の傷が入っているのを発見。ボトムブラケットにスペーサーを入れることで右クランクアームとチェーンステイとの接触は解消されはずなのに変だと思い、クランクを回して確認しましたがやはり接触はしていませんでした。


異音が起きるのは左のペダルにトルクをかけた時だけで、軽く回している際は起きません。もしやと思って右のクランクアームを車体方向に押しつけながら回してみると"シュッ"という音が!


こいつが原因かと思いつつ、もう一度クランクアームを押しつけながら回しチェーンステイと交差するあたりの挙動を確認してみると、見事に接触していました...(^_^;


それからクランクアームの押しつけ具合を変えながら挙動を見てみたのですが、アームとチェーンステイとの交差ポイントは車体側に2〜3mmくらいは平気で動くことがわかりました。クランクアーム自体が曲がるというのは考えにくいので、要するにフレームが捩れるのだと思います。


では何故左側のペダルにトルクをかけた時だけ起きるのかというと、ペダルを強く踏み込む際には踏み込んだ方の車体外側方向へのトルクが発生し(体重をかけるために重心点が変わる)、結果反対側のアームの位置が車体側に動くのでしょう。


左側のアームとチェーンステイとのクリアランスは右側よりも大きいため、右のペダルを踏み込んでも左側アームは接触しないけど、クリアランスの小さい右側は接触するというわけ。


異音の原因は十中八九これに間違いないと思いますが、問題はどうやって対処するかです。普通に考えれば右のボトムブラケットに入れたスペーサー(2.5mm)の厚みをさらに増やせば良いわけですが、フロントディレーラーのチェーンガイドはほぼ限界近く外側に出しているので、スペーサーの厚みを増すことでアウターの位置がさらに外側に来ると、間違いなくチェーンガイドとチェーンは接触します。


クランクアーム(172.5mm)を今よりも短いもの(165mm)にすれば多少はマシになりますが(上から見るとチェーンステイは車体後ろ側に行くほど車体外側に向かって拡がっているため)、定規をあてて測ってみた感じではアーム長が7.5mm短くなることで得られるチェーンステイとのクリアランスは1mm程度に過ぎないため、恐らく根本的な解決にはなりません。


となると思いつく対策は一つだけなので、早速実行に移しました。その内容は、明日の試走結果とともに明らかにしたいと思います。


■今回使用した専用工具

トネ(TONE) ソケットアダプター 差込角9.5mm(3/8

トネ(TONE) ソケットアダプター 差込角9.5mm(3/8") HP58 &12.7mm(1/2")

SK11 デジタルトルクレンチ 差込角 9.5mm 3~60N・m SDT3-060

SK11 デジタルトルクレンチ 差込角 9.5mm 3~60N・m SDT3-060

あけましておめでとうございます。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。


今年も昨年に引き続き東京でのお正月なので、地元の長崎神社に初詣しました。
元来は櫛名田比売命(くしなだひめのみこと)が御祭神で、後に須佐之男命(すさのおのみこと)を合祀したとのことです。


こちらは境内末社の小柳稲荷神社。倉稲魂命(うかのみたまのみこと)をお祀りしています。

今年を振り返って

今年の年末年始も母が上京することになったため、2年続いて東京で正月を迎えます。大掃除、お正月用食材の買い出しも昼過ぎに終え、後はEclipse P20のボトムブラケットとクランク周りの再組み付けを残すばかりなのですが、肝心の専用工具がまだ届きません...(T.T)


さて、今年最後のエントリーは恒例の「趣味領域10大ニュース」です。若干無理矢理捻出した感は否めないし、例によって趣味領域以外のものも含まれていますが、悪しからず。


第10位 無線LAN環境の変更
長らくBuffaloの無線LANルーターを使用してきましたが、WSR-2533DHPの動作が不安定なことに業を煮やし、Synology RT2600acを導入、自宅内の無線LAN環境を再構築しました。RT2600acは大きくて場所を取るのが難点ですが、動作の安定感とリンクスピードの速さには揺るぎないものがあります。聞くところによるとIPv6の速度は国産機種より遅いらしいのですが、今のマンションでIPv6に変更することは無さそうなので(ギガビット回線に変えて欲しいと理事会に要望出したけど却下されたくらいなので)まあいいかなと。


第9位 家電製品が色々と壊れたり調子が悪くなった
今年に入ってからガス給湯器の調子が悪くなり5月中旬に交換、同じ5月の下旬には洗濯機の乾燥モードがおかしくなりヒートポンプの交換修理、6月にはブルーレイ/HDDレコーダーのDIGA BRZ2000がおかしな挙動をするようになったため急遽UBZ-2030を追加導入、そして8月には冷蔵庫が不調(液晶コントロールパネルの表示が全点灯になって冷えなくなる。電源ケーブルを外してしばらく置き、その後接続し直すと復活するのでだましだまし使っている)、そして珈琲王の不調に耐えられなくなり買い替えるなど、家電製品にトラブルが多い1年でした。
対象がオーディオ製品ではなかったことが不幸中の幸いですが、母の占い(四柱推命?)によると今年〜来年は非常に運気が悪いらしいので、当たっているのかもしれません。でも来年もこの調子でモノが壊れるのは勘弁して欲しいなぁ...(^_^;)

 
第8位 はてなダイアリーが終了
2006年8月にブログを始めて以降お世話になっているはてなダイアリーが、来年の春にサービスを終了することになりました。利用し始めて12年と4ヶ月。はてなダイアリーには愛着があるのでとても残念ですが、しかたありませんね。ちなみにコンテンツはサービス終了とともにはてなブログに自動的に移行するみたいです。本当は明日1月1日より新しいブログを開始しようと考えていたのですが、移転先をまだ決めきれていません。と言うことで元旦のご挨拶もはてなダイアリーにてということになりますが、できればお正月休みの間には移転先をハッキリさせて、移行作業をしたいものです。


第7位 ハリオ・スマートセブンの導入
2台目の珈琲王の不調に我慢できなくなって新たに導入したのは同じハリオのスマートセブンでした。珈琲王と同じメカニズムだったらイヤだなと思っていたのですが、実際に使ってみるとメカニズムは全く異なっていて、動作およびコーヒーの味も実に安定しています。しかも非常に事細かく淹れ方を指定できるので(詳しくはこちらをご覧下さい)、同じ豆を使っても味をかなり幅広く変えられます。価格はコーヒーメーカーにしては非常識なくらい高いと思うけど、いまや我が家のコーヒータイムには無くてはならない存在になりました。


第6位 ヘッドフォンオーディオの再構築と泥沼化
今年の1月にMacbook ProSonica DACのPCオーディオに構成を変更し、4月にはSoundgenic+Sonica DACによる構成へと再変更。SoundgenicのHDDをWD REDに交換し、さらに良い音を目指してiFi audioのアクセサリー(iGalvanic3.0、iPurifier AC、iDefender3.0、iSilencer3.0)を導入。結構いい感じになって満足のいく音になったのですが、更なる欲をかいた結果、思わぬ事態に!
9月、以前から気になっていたSoundgenicのクロック交換を某所に依頼。これでヘッドフォンシステムは完成かと思いきや、クロック交換によって音のバランスが変わってしまい、音を楽しむどころではない事態に! それからケーブル、インシュレーター、電源周り、USB接続/ネットワーク接続の接続方法、さらにはiFi audioのDC iPurifier2の導入などなど、思いつく限りの試行錯誤を行い、11月末になってようやく光明が見え、現時点ではそこそこ満足のいく音(80点くらい)になりました。長年オーディオを趣味にしてきましたが、ここまで悩んで足掻いたのは初めてかもしれません。まだ改善の余地はあると思いますが、追加投資をせずにそれを実現する方法が見つからない状況なので、これは来年に持ち越しですね。


第5位 KingCrimsonの来日公演、再び。
2016年の公演に行った際、「クリムゾンの演奏を生で聴くのはこれが最後」だと思いましたが、思いがけずもう一度生で聴くことができました。キングクリムゾンとは高校生の頃に出会ったのでかれこれ40年以上の付き合いになりますが、その音は止まることを知らずに進化し続け、今年聴いた音は過去最高なのではないかと思ったほどなので、プログレッシブロックというカテゴリー名はまさにキングクリムゾンにこそ相応しいと思います。フリップ御大がいつまで元気で演奏し続けられるのかわからないけど、生は無理でもせめてCDでは最後まで追い続けたいです。


第4位 やっぱり坂道グループが好き!
詳しく書くといくらでも書けそうなので自重しておきますが、今年も乃木坂46/欅坂46/けやき坂46の曲を毎日のように聴き、冠番組の全てとメンバーが出演する他の番組も可能な限り録画して視聴し、ずーみんの写真集を買い、いくちゃんの写真集は予約し、坂道が特集されている雑誌で気になるものもあらかた手に入れ、昨日のレコード大賞〜乃木坂ちゃん、2年連続受賞おめでとう!〜、そして今日の紅白出場〜特に欅坂46のパフォーマンス(ゆいぽんがセンターらしい)〜も楽しみにしています。
とは言え、今年は卒業するメンバーも多く、とりわけ欅坂の今泉佑唯さん(ずーみん)の卒業はショックで未だにロスを引きずっているくらい悲しい出来事でしたが、グループの存続を考えるとメンバーの新陳代謝は避けられないことであり、ファンとしてはその後の活躍を祈りつつ、受け入れていくしかありません。
卒業するメンバーがいる一方で、欅坂の2期生、けやき坂の3期生、乃木坂の4期生が加入し、来年早々には表舞台に登場してくると思うのでそれは楽しみ。ますます目が離せなくなりそうです。(吉本坂はいらないと思いますけどね)


第3位 MA1 DAC V2 へのUpgrade
オーディオネタ(ヘッドフォン/イヤホンを除く)がほとんど無かった今年の中で唯一ランクインしたのが、メインシステムの中核を担うMeitner MA1 DACのアップグレードです。今回のアップグレードは過去に実施したものとは比較にならないほど大きな効果を生み、元々の音の方向性や音色自体は変わっていないものの、それらを構成する一つ一つの音のクオリティが高まっている感じがしました。特に印象的だったのがUSB入力の音の改善度合いで、使用頻度が最も多いSONY HAP-Z1ESをソースとする音は「もうこれでいいかな」と思うくらい満足のいくレベルになりました。メインシステムに関しては故障等のトラブルが無い限り現行ラインナップで行くことになりそうですが、その締めくくりに相応しい、素晴らしいアップグレードだったと思います。


第2位 引き続きイヤホンフィーバー
昨年は3台のデジタルオーディオプレーヤーと2機のイヤホンを導入して第1位にランクされたイヤホンフィーバーですが、今年に入ってもその熱は冷めることなく続いています。夏頃までは、中華系リケーブル4本、中華系の多ドラ(8BA)イヤホンYinyoo HQ8の導入と中華系に嵌まっていましたが、9月に以前から欲しかった Unique Melody Maverick II とリケーブルの Beat Audio HADAL を導入するに至り、イヤホンシステムは過去最高の音となりました。ハッキリ言って現時点でのヘッドフォンシステムの音を上回っていると思います。その位素晴らしい音なのです。ここまでやればイヤホンは打ち止めで良いかなと思いつつも、手持ちのイヤホンは全てユニバーサルタイプなので、一度くらいはカスタムを使ってみるのもいいなとか思ったりなんかして...。来年もフィーバーは続くかもしれません。


第1位 Tern Eclipse P20のアルテグラ
今月中旬から取り組み始めたP20のアルテグラ化が、今年の趣味領域の第1位です。昨日の日記にも書いたとおり、試走で気になるところが見つかったので急遽amazonで専用工具を注文。と言うことでアルテグラ化作業はまだ完了していないのですが、自転車店に依頼せず、パーツ/専用工具を少しずつ揃えながら試行錯誤を経て自力でここまで辿り着いた故に、感慨も一入です。アルテグラ化という結果もさることながら、作業で得られたノウハウは今後も自転車を趣味にしていく上で役立ってくれるに違いなく、その意味でも今年の1位に相応しいニュースかなと思っています。明日の元旦は弟の家で母と一緒に過ごすので、2日に作業をして3日に試走する予定。果たして無事完成に至るでしょうか。


以上、今年の趣味領域10大ニュースでした。
さて続くお題は、<オーディオ領域:2018年の展望>(詳細はこちら)の実現度チェックです。


1.メインシステム
OPPO UDP-205の導入には至りませんでしたが、導入しようと思った原因の「Z1ESのUSB出力の曲頭切れ問題」はMA1 DACのアップグレードによって解消されたので、手段はともあれ目的は実現できたかと。
もう一つ挙げていた「ネットワークオーディオ用NAS」もヘッドフォンシステム用に導入したSoundgenicによって実現できたので、メインシステムに関してはほぼ達成ですね。


2.ヘッドフォン/イヤホンシステム
「ヘッドフォンシステムについては満足しているので変更はないでしょう」としていましたが、先に書いたとおり予想もしていなかった展開となり、本当に大変でした。
イヤホンシステムの方は「Beat AudioのPrima Donna(リケーブル)導入」には至らなかったものの、「Unique Melodyのやつを聴いてみたい」という願望はMaverickIIおよびリケーブルのHADALを導入したことで実現できたと言えます。


と言うことで、概ね実現できた感じですかね。


最後に来年の展望ですが、メインシステムは多分変更しないので、ヘッドフォン/イヤホンシステムと、その他趣味領域も含めて書いてみたいと思います。


1. ヘッドフォン/イヤホンシステム
ヘッドフォンシステムについてはセッティングをさらに詰めたいと思いますが、場合によってはWD Red 2TBのHDDをSSDに換装するかもしれません。2TB・SSDの価格も下がってきたし、今一番欲しいのは音の透明感なので、SSD化が一番手っ取り早そう。
イヤホンシステムに関しては、カスタムIEMを導入するかどうかですが、価格が高いので今のところ何とも言えません。MaverickIIに十分満足してますしね。


2. ビジュアルシステム
来年は難しいかもしれないけど、UHDプレーヤーを導入したいです。現行機種なら、パイオニアUDP-LX800かパナソニックのDP-UB9000 (Japan Limited)のどちらかですが、できればSACDが再生できるLX800の方がいいかな。音もLX800の方が良さそうですしね。テレビがプラズマ(HD)なので4Kは見られませんが、2年後くらいには4Kディスプレイに買い替える(買い増す)ことになると思うので、そのための準備といった感じです。


3.自転車
(まだ完了してないけど)今年アルテグラ化でR&Fコンポーネントをあらかた交換したので、アップグレード可能なパーツは限られてきました。一番交換したいのはサドルとシートポストです。シートポストはカーボンがいいなぁ。ディスクブレーキには不満が無いので(フルード交換はするとしても)現行のままで行きそう。後は(今のところは大丈夫そうだけど)タイヤが3年目に突入するのでもしかしたら交換することになるかもしれません。
でも本当は純粋なロードバイクを1台欲しいのです。P20のアルテグラ化で使えなかったパーツ(F&Rディレーラー、カセットスプロケット)が残っているので、そこそこのロードを1台買ってパーツをアップグレードするというのも楽しそう。でも今は置き場所がないので(だから折りたためるEclipse P20を選んだ)やっぱり難しいかな。


以上、趣味領域の展望でした。果たしてどのくらい実現できるでしょうか?


現在、大晦日の19時08分。今日届く予定の専用工具はまだ届かないので、アルテグラ化最後の作業は無理そうです。今、2日に食べる予定のブフ・ブルギニョンを煮込み中で、余ったワインを飲みながら今年最後の日記を書いています。今年は私にとってはあまり良い年ではなかったけど、来年はどうでしょう? 良い年になるといいな。


さて最後にご挨拶です。
来年の早い段階で新しいブログに移行するつもりですが、移行先はこのブログに明記しておきますので、来年も引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
皆様は、どうぞよいお年をお迎えください。

Tern Eclipse P20 のアルテグラ化 #7 試走

昨日は時間が無くて出来なかった試走を、今日の午前中に実施しました。何かトラブルがあるとまずいのでコースは自宅近辺の周回路を選択。


試走の目的は、交換したフロント&リアディレーラーおよびクランク周りの動作確認ですが、試走開始早々、違和感に気づきました。
左ペダル(クランクアーム)にトルクをかけると、下死点より少し手前で"カタン"という異音がし、クランクシャフトを通じて右ペダルでも振動を感じます。


ペダリング自体に違和感はないし、トルクをかけずに普通に回している限りその現象は起こりません。トルクをかける(加速する)時だけ感じるのです。しかも左だけ。


違和感はあるものの走行に問題は無さそうなので、フロント&リアのギアチェンジを一通り何回か試しましたが、ギアチェンジに関しては全く問題ありませんでした。


ティアグラに比べるとシフトチェンジの動作に剛性感と節度感があり、とても気持ち良いです。


一番感動したのは、フロントギアをインナーからアウターにチェンジする際にかかる時間の短さ。あくまで感覚的なものですが、ティアグラの半分くらいの時間でギアチェンジが完了しているような気がします。


リアに関してもスパッ、スパッとギアが変わります。流石、アルテグラということでしょうか。


10Km程試走して自宅に戻り、先の違和感への対応をすることに。とは言え原因が全くわからないので、一度左クランクアームを外してもう一度組み直してみました。


その際、問題点が発覚。よく見ると、左クランクアームを取り付ける際のはずれ止めプレートがちゃんと嵌まっていないのを発見。これが原因とはちょっと思いづらいものの、マニュアル指示通りに取り付けようと思ったのですが、何度やってもうまく嵌まってくれません。


そこでアームの取り付け部分のボルトとプレートを外して構造をよく見てみた結果、どうしようもない事実がわかりました。
それは、右のボトムブラケットに2.5mmスペーサーを取り付けことが原因で、左のクランクシャフトが2.5mmだけ奥に引っ込んでしまい、その結果はずれ止めプレートについているピン(A)がクランクシャフトにある穴に嵌まらないのです。



だったらということで、ピンの長さをヤスリで削ってみたり、さらにはプレートに空いている穴(アームを固定するボルトが通る)をヤスリで広げてみたりしたのですが、2.5mmのズレは如何ともしがたく、諦めることにしました。つまりはずれ止めプレートは本来の機能を果たさない状態になるわけです。


とは言え、はずれ止めプレートという奴はあくまではずれ止め(走行中にアームを固定しているボルトが外れるのを防ぐ)のためなので、必ずしも必須ではありません。別にシビアなレースに出るわけでもないので、機能しなくてもいいかなと割り切ることにしました。


取り付け完了後、再度試走を実施。マンションの玄関から出て加速し始めた瞬間、カタンという音と振動が....。残念ながら例の違和感は解消できていませんでした...(T.T)


自宅に戻ってもう一度検証を開始。違和感(異音と振動)が起きるのは、左クランクの下死点少し前のポイントだけです。ギアポジションを変えてもそれは同じ。と言うことは、原因はボトムブラケットを含むクランク周りか、あるいはペダル周りとしか考えられません。


ペダル周りに関してはアームへのボルトを締め直すくらいしか対応策を思いつきませんでしたが、クランク周りに関しては一つだけ気になる点があります。それは今回のアルテグラ化においてボトムブラケットのみ指定トルクでの締め付けが出来ていないという点。
何故かというと、ボトムブラケットの締め込みに使用する工具の仕様上、トルクレンチを使えなかったから。




ボトムブラケットの指定トルクは35-50N・mとかなり高いトルクとなっています。故に、これ以上手で回せないくらいの強さで締めたのですが、もしかしたら指定トルクからズレているのかもしれません。


そこでネットで色々調べてみたところ、インパクトレンチ用のボトムブラケット取り付け工具(TL-FC37 アダプター取付工具)があることを発見。レンチの差し込み角は12.7mm(1/2") なので、差込角9.5mm(3/8") &12.7mm(1/2") のアダプターを使えばデジタルトルクレンチでトルク管理が可能です。


直ぐにamazonで調べてみたところ、TL-FC37もトルクレンチ用のアダプタも在庫があったので速攻で注文。
明日(大晦日!)届くようなのでボトムブラケットの再取り付けと試走を年内にやってしまえると良いのですが、お正月用の食料品買い出しやキッチン周りの掃除とかしなければならないので、どうなることやら。


〜もう少しつづく